お祭りや花火大会、子供の浴衣ってかわいいですよね。
去年は大きめだった浴衣が、今年はぴったりで短くなってしまった・・・
浴衣のあげをとればまだ着られるんじゃないの?って思いませんか。
子供の浴衣におはしょりなしっておかしい?
肩上げや腰上げってサイズ調整のため以外にも意味がある?
今回は子供の浴衣のおはしょりについてご紹介したいと思います。
子供の浴衣はおはしょりなしでもいい?
子供の浴衣のおはしょりは、正式にはあった方がいいものですが、絶対になければいけないわけではありません。
おはしょりとは腰上げのことで、二つの意味があります。
1、サイズ調節のため
基本的に着物のあげはサイズ調節のためのものです。
着やすさ・着せやすさから子供のおはしょりは縫い上げてあります。
2、子供らしさを表すデザイン
成長に合わせて丈を調節できることから、おはしょりがあることが育ち盛りの子供らしさの表現として考えられてきました。
おはしょりがあった方が子供らしくてかわいいとされています。
おはしょりには実用性と子供らしいデザイン性の両方の意味があるのですね。
しかし、必ずおはしょりがなければいけないという決まりはなく、恰好が悪いかとか、子供らしくないと感じるかどうかという問題になってきます。
子供の浴衣のおはしょりは、実用性だけを考えればなしでもOKです。
おはしょりなしで着ることを「対丈(ついたけ)」いい、一般的には大人の男性の着方とされています。
対丈で子供に浴衣を着せることに特にこだわりがなければ、おはしょりなしで着せても問題はありません。
多少短くなってもおはしょりを作って着せるか、対丈で気にせず着せるか、サイズアウトとして新調するかは個人の判断におまかせします。
子供の浴衣に肩上げは必要?
子供の浴衣には腰上げだけでなく、肩上げもありますね。
肩上げもおはしょりと同様、絶対になくてはいけないという決まりはありません。
袖が短くなってしまったら、肩上げをとって着せることはできます。
しかし、できることなら肩上げはたとえ少しでも作ってあげることをおすすめします。
肩上げは子供の着物や浴衣にしかありません。
そして肩上げには、腰上げよりも子供らしさを表す深い意味があるのです。
肩上げは舞妓さんの着物からきているという説があります。
舞妓さんはまだ若く半人前であることから、肩上げ裾上げのある着物を着ます。
肩上げがあることが成長の途中の証でもあるわけです。
子供も舞妓さんと同じように成長の途中です。
もし子供が肩上げのついていない着物や浴衣を着ていたら、「もう成長することはない=死」を意味するという縁起の悪いいわれがあるのです。
このようなことから、子供の浴衣の肩上げは1cmでも付けた方がいいと言われているのです。
浴衣の大きさを調整する以外に、肩上げには子供の成長を願う親心が込められているのかもしれませんね。
最近では小学校高学年くらいになるとおはしょり、肩上げのないジュニア用の浴衣を着ることが多いようです。
小さいうちは多少短くなっても肩上げのある浴衣を着せてあげてはいかがでしょうか。
子供の浴衣の裾の長さはどれくらいがいい?
子供の浴衣の裾はどれくらいの長さにしたらいいのでしょうか。
動きやすさと裾の汚れ防止を考えて、くるぶしが出るか出ないかくらいにすることが多いようです。
小さい子ならもっと短めでもかわいいかもしれませんね。
おはしょりなしで長めに着せるのもいいのですが、少し短いくらいでも子供は動きやすく見た目もかわいいと思います。
全体のバランスをみて、浴衣の裾の長さを調節してみてくださいね。
終わりに
最近では子供の浴衣のおはしょりはあった方がかわいい、という感覚自体がだんだん薄れてきている気がします。
昔と違って浴衣は夏の間によくて数回しか着ないのですから、当然といえば当然ですよね。
うちでも浴衣のあげを全部とって子供に着せたことがあります。
毎年のように新調するのはむずかしいためですが、本当はおはしょりがあった方が子供らしいという日本の伝統的なセンスやそこに込められた意味は忘れないようにしたいものです。
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